初めてのお仕事の契約、本当におめでとうございます! 「私でも、仕事が取れた!」という嬉しい気持ちと同時に、今、こんな不安が胸に押し寄せてきていませんか?
「最初の挨拶って、なんて送ればいいの?」 「もし、分からないことがあったら、どうやって質問すれば失礼じゃないかしら…」 「納品の時、どんな文章を添えればいいの?」
顔が見えないインターネット上でのやり取りだからこそ、一つひとつの言葉遣いに、とても気を使いますよね。
でも、どうか安心してください。 クライアントとのやり取りで、最も大切なのは、ビジネスメールのような堅苦しい専門用語ではありません。あなたの「誠実さ」と「丁寧さ」が伝わること、ただそれだけなのです。
この記事では、契約後から納品完了まで、様々な場面でそのまま使える**「コピペOKな文例集」**をご用意しました。これを読めば、あなたは自信を持って、クライアントと円滑なコミュニケーションを取れるようになります。
大前提:信頼される人の「報・連・相+感謝」の法則
具体的な文例の前に、まず、クライアントとのやり取りにおける「黄金の法則」を一つだけ、頭に入れておきましょう。それは、社会人の基本である**「報・連・相(ほう・れん・そう)」に、「感謝」を加えること**です。
- 報告: 「〇〇の作業が、ここまで完了しました」と、進捗を伝えること。
- 連絡: 「明日は所用のため、終日対応が難しくなります」など、必要な情報を共有すること。
- 相談: 「マニュアルのこの部分が分からなかったため、教えていただけますでしょうか」と、不明点を確認すること。
- 感謝: 「お仕事の機会をいただき、ありがとうございます」と、感謝の気持ちを伝えること。
この4つを意識するだけで、クライアントは「この人は、本当に信頼できるな」と、絶大な安心感を抱いてくれます。
【状況別】そのまま使える!クライアントとのやりとり文例集
それでは、お仕事の様々な場面で使える、具体的な文例を見ていきましょう。 [ ]の中を、ご自身の状況に合わせて書き換えるだけで、すぐに使えます。
① 契約後、一番最初の挨拶メッセージ
お仕事の契約が決まったら、まずはあなたから挨拶のメッセージを送りましょう。「これから頑張ります!」という意気込みと、内容の確認を伝えるのが目的です。
【件名】 【[あなたの名前]】「[仕事のタイトル]」の契約に関するご挨拶
【本文】 [クライアント名]様
はじめまして。この度「[仕事のタイトル]」のお仕事を受注させていただきました、[あなたの名前]と申します。
この度は、数ある応募の中からお選びいただき、誠にありがとうございます。大変光栄に存じます。
いただきましたマニュアルを拝見し、作業内容について承知いたしました。 [〇月〇日]の納期厳守はもちろんのこと、ご期待に沿えるよう、誠心誠意、責任を持って務めさせていただきます。
今後、ご不明な点などが出てまいりましたら、質問させていただくこともあるかと存じますが、その際は何卒よろしくお願い申し上げます。
まずは、ご契約のお礼とご挨拶を申し上げます。 これからどうぞよろしくお願いいたします。
② 作業中に、質問がある時のメッセージ
作業中に分からないことが出てくるのは、当たり前のことです。一人で抱え込まず、遠慮なく質問しましょう。その際、「自分でここまで調べてみたのですが…」という姿勢を見せるのが、信頼を得るための重要なコツです。
【件名】 【[あなたの名前]】「[仕事のタイトル]」に関するご質問
【本文】 [クライアント名]様
お世話になっております。[あなたの名前]です。 現在、[具体的な作業内容]を進めておりますが、1点ご質問がありご連絡いたしました。
いただきましたマニュアルの[〇ページ]を確認したのですが、[質問したい内容]について、私の認識が合っているか確信が持てず、ご教示いただけますでしょうか。
(例:〇〇という箇所の文字起こしについてですが、「ケバ取り」で良いのでしょうか、それとも「素起こし」で進めるべきでしょうか。)
お忙しいところ大変恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。
③ 修正依頼が来た時の返信メッセージ
クライアントから修正の依頼が来ても、落ち込む必要は全くありません。「より良いものを作ろう」という、共同作業の証です。感謝の気持ちと共に、迅速に対応する姿勢を見せましょう。
【件名】 Re:(修正依頼のメールの件名をそのまま使う)
【本文】 [クライアント名]様
お世話になっております。[あなたの名前]です。 修正のご指示、誠にありがとうございます。内容、承知いたしました。
私の確認不足で、大変失礼いたしました。 早速、ご指摘いただいた箇所を修正し、[〇月〇日 〇時]までには、再度提出させていただきます。
取り急ぎ、ご確認のお礼とご報告を申し上げます。 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
④ お仕事を納品する時のメッセージ
いよいよ、完成したお仕事を納品する時です。ファイルを添付し、完了したことを明確に伝えましょう。そして最後に、**次のお仕事に繋がる「魔法の一言」**を添えるのをお忘れなく。
【件名】 【[あなたの名前]】「[仕事のタイトル]」納品のご連絡
【本文】 [クライアント名]様
お世話になっております。[あなたの名前]です。
ご依頼いただいておりました「[仕事のタイトル]」の作業が完了いたしましたので、納品させていただきます。 添付ファイルをご確認いただけますでしょうか。
[ファイル名]
今回、[この仕事で学んだことや、感じたこと]という貴重な経験をさせていただき、誠にありがとうございました。
もし、修正すべき点や、その他何かお気づきの点がございましたら、お気軽にお申し付けください。
また、もし他にも同様のお仕事がございましたら、ぜひお声がけいただけますと幸いです。
この度は、誠にありがとうございました。 今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
⑤ 報酬の支払いが完了した後のお礼メッセージ
検収が完了し、報酬が確定したら、最後にもう一度だけ、感謝の気持ちを伝えましょう。この一手間が、クライアントの心にあなたの名前を刻み込み、長期的な信頼関係に繋がります。
【件名】 【[あなたの名前]】検収完了のお礼
【本文】 [クライアント名]様
お世話になっております。[あなたの名前]です。
この度は、検収完了のご連絡、並びに高い評価をいただき、誠にありがとうございました。 大変励みになります。
また何か私でお力になれることがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
まとめ:あなたの「誠実さ」が、最高のコミュニケーションスキルです
クライアントとのやりとり文例集、いかがでしたか?
見ていただくと分かる通り、どの文例にも、難しい言葉や、特別なテクニックは一切使っていません。 あるのは、相手への敬意と、感謝の気持ち、そして責任感だけです。
これらは全て、あなたがこれまでの人生で、当たり前のこととして大切にしてきたものばかりではないでしょうか。 顔が見えないからこそ、その「当たり前」が、何よりの信頼に繋がります。
自信を持って、あなたの誠実さが伝わるメッセージを送ってみてください。その一通一通が、あなたの未来を切り開く、大切なコミュニケーションになるはずです。